工業用ヒーターの種類と選び方
工業用ヒーター/産業用ヒーターは、様々なジャンルの生産現場や製造装置/ラインにおいて欠かせない存在です。気体・液体・固体(金属)の加熱などに使われ、熱伝導率の高い金属製の板や容器などの被加熱対象物を電熱させ、パイプやノズル、パネル等を温めます。対象物や用途、シーン(使用環境)などの条件に合わせ様々な種類のヒーターがあります。
工業用ヒーターで加熱する対象物
工業用ヒーターには、電気エネルギーを使う加熱方式には、「電磁波」「誘導」「抵抗」「アーク」がありますが、ヒート&テクノロジー製の工業用ヒーターは、熱伝導体(銅・鋼・ステンレス・アルミニウムなど)に対して電気を流して加熱させる「抵抗加熱方式」を採用しています。
工業用ヒーターで加熱する被対象物は、「気体(空気)」「液体(水、油など)」「固体(金属)」があり、ヒーターの発熱体(発熱部)がそれらの被対象物を温めることで最良の熱エネルギーを作り出します。
工業用ヒーターで加熱する被対象物は、「気体(空気)」「液体(水、油など)」「固体(金属)」があり、ヒーターの発熱体(発熱部)がそれらの被対象物を温めることで最良の熱エネルギーを作り出します。
電熱ヒーターのしくみ
工業用ヒーターでもっとも普及をしている「シーズヒーター」を例に、電熱の仕組みをご紹介します。
シーズヒーターは、自由に曲げ加工が可能なため、「鋳込みヒーター」などの内部熱源ユニットとしても利用されています。シース材は、銅や鋼、ステンレス、アルミが使われ、使用条件に応じて選択が可能です。
シーズヒーターは、円筒形外装ケース「メタルシール」の中心に銅や鋼などの「金属パイプ」とコイル状の「発熱線」が仕込まれています。メタルシール内には、電気断絶材として粉末化した「酸化マグネシウム」を高圧圧縮して充填されています。ターミナル端子から通電されることで、発熱線が熱エネルギーを持ち、酸化マグネシウムを介してメタルシースへ熱伝導します。
シーズヒーターは、自由に曲げ加工が可能なため、「鋳込みヒーター」などの内部熱源ユニットとしても利用されています。シース材は、銅や鋼、ステンレス、アルミが使われ、使用条件に応じて選択が可能です。
シーズヒーターは、円筒形外装ケース「メタルシール」の中心に銅や鋼などの「金属パイプ」とコイル状の「発熱線」が仕込まれています。メタルシール内には、電気断絶材として粉末化した「酸化マグネシウム」を高圧圧縮して充填されています。ターミナル端子から通電されることで、発熱線が熱エネルギーを持ち、酸化マグネシウムを介してメタルシースへ熱伝導します。
ヒーターの種類と使用用途を考える
当社が取り扱う工業用ヒーター/産業用ヒーター製品は、次の5種類があります。
1. シーズヒーター
シーズ(sheath)とは日本語で“鞘”を意味するもので、前述の絶縁材(酸化マグネシウム)によって電気のみが絶縁されるので感電することがありません。シーズの形状や素材を変えることで、熱伝導させる面積や熱量を調整できるのがメリットです。
- 使用用途例
-
- 産業ジャンル
- ⾷品加⼯業、繊維加⼯業、印刷関連業、
プラスチック製造加⼯業、塗装業、
⾃動⾞部品製造業、造船業など
2. カートリッジヒーター
カートリッジヒーターは、狭小スペースや複雑な形状の被加熱体を温めることができます。対象物に設けた突孔に発熱線端子を挿入して使用します。このため、発熱線が大気に触れず、比較的に長寿命で使用することができます。単相用/三相用のほか、防水型/プラグ型などの仕様が選べます。
- 使用用途例
-
- 主な用途
- 食品加工業、プラスチック製造加工業、
繊維加工業、半導体製造業、包装品製造など
3. 鋳込みヒーター
鋳物(アルミ、真鍮、青銅)の内部にシーズヒーターを鋳込んだものです。被加熱物に面で密着させることで加熱できます。加熱効率に優れ、均一な加熱が行えて、長期間にわたり使い続けられます。シーズヒーター部分が取り外せるので、メンテナンス性にも優れます。
- 使用用途例
-
- 主な用途
- 食品加工業、プラスチック製造加工業、
繊維加工業、半導体・液晶製造業など
4. ホットプレート
ホットプレートは、アルミ合金で鋳造した1枚もののパネル(板)にシーズヒーターを鋳込んだものです。平面に対して均一な温度で抜群の熱効率が実現できます。用途に応じたサイズと形状、表面処理(セラミック溶射/硬質アルマイト/クロームメッキ/セラミックコーティングなど)が対応可能です。
- 使用用途例
-
- 主な用途
- 食品加工業、プラスチック製造加工業、
繊維加工業、半導体・液晶製造業など
5. パネルヒーター
パネルヒーターは、加熱物に対し輻射熱を活用するヒーターです。
セラミックスの遠赤外線効果を利用し、加熱物内部から均一に加熱します。
- 使用用途例
-
- 主な用途
- 食品加工業、プラスチック製造加工業、
繊維加工業、半導体・液晶製造業など
6. バンドヒーター、スペースヒーター
帯(バンド)状の薄型・軽量ヒーターで、内面が平滑で円筒状の被加熱体に完全密着固定して使用。高級マイカ材で絶縁した抵抗リボン線を耐熱金属板で覆っています。バンドヒーターの標準品として1ピース型と2ピース型を用意。スペースヒーターは、扇型や円錐筒状などにも対応可能です。
- 使用用途例
-
- 主な用途
- プラスチック製造加工業、金属加工業、
半導体・液晶製造業など
工業用ヒーターを長期間使うためのコツ
定期メンテナンスについて
ヒート&テクノロジー製の工業用ヒーター/産業用ヒーターは、長期間にわたり安定して使い続けられるように設計・製造、品質管理を徹底しています。基本的には、「メンテナンスフリー」でお使いできますが、より安全、長期的に工業用ヒーター/産業用ヒーターを使っていただくため、定期メンテナンスにも対応可能です。
もしも、工業用ヒーター製品の不調や異常などが発生した場合は、現場まで迅速に訪問させていただき、製品の様子を確認させていただきます。
もしも、工業用ヒーター製品の不調や異常などが発生した場合は、現場まで迅速に訪問させていただき、製品の様子を確認させていただきます。